番号バンゴウ c3
分野ブンヤ 鋼構造の塑性域の挙動と終局強度
タイトル 実大振動台実験による建築鋼構造の脆性破壊過程解明と破壊抑止策の検証
その2.破壊シリーズの実験結果
著者チョシャ ○松本由香(横浜国立大学大学院工学研究院)
 岡田健(東京工業大学大学院)
 山田哲(東京工業大学建築物理研究センター)
 小川信行(独立行政法人防災科学技術研究所)
 秋山宏(日本大学総合科学研究所)
概要ガイヨウ  構造物に組み込まれた鋼部材においては、微小な亀裂を起点として早期に脆性破壊が発生する危険があるが、亀裂の有無などの情報は設計時において考慮することが困難である。破壊に対する部材設計の信頼性を高めるためには、亀裂に対する感受性が低い条件において鋼部材を使用し、破壊モードが延性的破壊となることを保証した上で部材性能を評価することが重要である。本研究では、中層規模の鋼構造剛接骨組における柱梁接合部を想定し、実大振動台実験によって梁端破壊を再現した。その結果、使用温度をシャルピー吸収エネルギー遷移温度以上とした場合は、梁の破壊モードが延性的破壊となり、動的載荷に起因する変形能力の低下は認められなかった。さらに、応力歪関係の補面積が小さい場合は、塑性化領域が狭くなるため、延性的破壊が生じる場合においても梁の変形能力は乏しくなることが確認された。
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